昆布は寒流系の海でしか育たない海藻で、国内で生産される昆布の90%以上は、北海道で生産されています。
採取時期は、5月~9月(主に7月~8月)で、天気の良い日に採取し、その後すぐに日干しして、区分分けして出荷されます。
区分は、採取時期、長さ・重量・幅等による規格、育成法などによって決められます。
昆布を食べる地域は、時代とともに広がってきました。
室町時代には、蝦夷地(北海土)から敦賀まで船で運ばれ、そこからは、琵琶湖を船で渡り、 京都まで送られていました。
江戸時代には北前船を使い、下関から瀬戸内海を通る西廻り航路で大阪まで運ばれる様になり、 その後17~18世紀には、江戸、九州、琉球王国(沖縄)、清(中国)へとさらに広がっていきました。
この、昆布が運ばれた道を「こんぶロード」と呼んでいます。
昆布が持ち運ばれた時代や地域によって「料理方法」や「食べ方」に違いが生まれ、個性豊かな「昆布食文化」が 各地で発展してきたのです。
(株)全教図「中学校技術・家庭科副読本こんぶ」より
昆布には、ビタミン、ミネラル、食物繊維
などがたくさん含まれています。
その中でも、最近特に注目されているのが「U-フコダイン」という成分で、昆布のヌルヌルに含まれる多糖類の一つです。
この「U-フコダイン」は、がん細胞を自滅させる働きがあり、血中コレステロールの低下、血糖値の低下にも効果がある
という実験結果が出ています。
他にも同じく多糖類のアルギン酸という成分が、便秘予防や、高血圧予防、有害物質・汚染物質を排泄する働きなどをします。
また、昆布を食べることで、美容効果、花粉症予防、新陳代謝アップなどたくさんの効果が期待できます。
ただし、極端に摂取しすぎると、甲状腺機能低下などを引き起こす事がありますので、毎日の食事に適度に取り入れて、
美容・健康にお役立てください。
11月15日は子供たちの健やかな成長を祝う「七五三」です。
「子供たちの七五三のお祝いに栄養豊かな昆布を健康のために食べていただきたい。
この年頃から昆布を食べる習慣をつけていただきたい」という思いから、この日が昆布の日となりました。
※参考文献…社団法人日本昆布協会「こんぶと健康」
■真昆布
■羅臼昆布
■利尻昆布
■日高昆布(三石昆布)
■厚葉昆布
■長昆布